【切ない男の友情SFアクション】映画『メイズ・ランナー』レビュー
2014年公開の映画『メイズ・ランナー』。3部作ですが、3作目は主人公演じるが負傷してしまったために撮影が止まってしまっているとのこと。お大事に…そして3作目、楽しみにしています。
まずは、1作目のレビューから。
メイズ・ランナー
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〇あらすじ
トーマス(ディラン・オブライエン)は、自分の名前以外の記憶を失って貨物エレベーターに乗って見知らぬ世界へとたどり着く。そこ「グレード」では、トーマスと同じように名前以外の記憶を失った少年たちがそれぞれの性格・特徴を生かした役割を担って暮らしていた。月に一度、生活物資とともに少年が一人送り込まれてくるのだという。
トーマスは、グレードのリーダー・アルビー(アムル・アミーン)から壁の向こう側へは行かないように言い渡され、もう一人のリーダー・ニュート(トーマス・ブローディ・サングスター)から壁の向こうは巨大な迷路(メイズ)になっていること・迷路の中には仕掛けがあり、俊敏な者たちが「ランナー」として迷路の様子を探って脱出を試みていることを聞く。
ある日の夕方、アルビーが迷路から戻らなかった。迷路は夜になると活動を始め怪物たちが生活しているため、ランナーたちは夕方壁が閉まる前に集落に戻らなくては死を覚悟しなければいけない。トーマスはランナーしか迷路に入ってはいけないという掟を破り、ランナーのミンホ(キー・ホン・リー)とともに巨大生物を倒し、翌朝アルビーと3人で帰還する。トーマスをたたえる者もいたが、掟を破ったことに対して反発するギャリー(ウィル・ポールター)派へとチームが分断してしまった。
そこへ「これで最後」というメモを握りしめて女の子・テレサ(カヤ・スコデラーリオ)と物資が運ばれてくる。女の子が送られてくるのは初めてで、彼女はトーマスのことを知っていた。「いつか迷路の謎が解き明かされ、解放される日まで…」そんな希望を持って秩序だって生活していた彼らだったが、トーマスが送られてきた直後から、これまでの調和が狂ってしまい…。
〇感想 ※ネタバレあり
ランナーたちは、迷路の謎を少しずつ解き明かし模型に落とし込んでいます。何年もそうやって迷路に向き合って「出口などない」という結論に達しているんです。それでも、みんなに希望を持たせ続けるために「まだ謎は解けていない」ということにして過ごしている…。めちゃめちゃ切ないです。
そしてそんな友情もありつつ、やはり秩序が壊れる恐怖というものも存在していて、「これまでと違うことが起こった」「あいつがきてから何かが変だ」という空気感もしっかり出てくる。誰が悪いわけじゃないし、出会い方が違っていれば仲良くなれたかもしれない者たち同士…やっぱり切なさしか感じません。
そして極めつけはラストシーン。非情です…!だからこそ、2作目以降が楽しみになる&際立ってくるのですが、それにしても悲しい。