【元になる事件が実際にあるからこそやりきれない】映画『殺人の追憶』レビュー

先日紹介した『悪魔は誰だ』でチョンホ刑事役をしているキム・サンギョンが、10年前に刑事役をしていた映画を。

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殺人の追憶 ※ネタバレ注

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〇あらすじ

1980年代、韓国の田舎で手足を縛られた若い女性の死体が見つかる。数日後には、同じ手口で2人目の犠牲者が出た。これまで大きな事件が起きたこともない田舎町で、地元の刑事パク・トゥマン(ソン・ガンホ)は捜査に四苦八苦する。やがてソウル市警からソ・テユン刑事(キム・サンギョン)がやってくるが、二人は性格も違えば捜査の仕方も違いぶつかってばかり。そうこうしているうちに、次々と被害者が増えていく…。目撃者が全くおらず複数の容疑者を一人ずつあたっていたある日、同一犯人と思われる人物と接触したにも関わらず、命を奪われずに済んだ女性がいることがわかる。

 

〇感想

そもそも、私(と旦那さん)は、韓国映画の中でも俳優のソン・ガンホが大好きなんですね。(『シュリ』で注目を集めた俳優さんなので、顔見たら「おぉ!」ってなる人多いかと)激しく鬱になるけど、「これぞ韓国映画…」ってほど残虐で激しい描写が多いインパクト大のサスペンス映画『チェイサー』を見てから、ソン・ガンホにハマってしまいまして。なので、ソン・ガンホ出演ってだけでワクワクする映画でしたが、本当にあった事件を元にしているというからプラスで期待してました。

で、結果。

うーん、面白い。

もともとあった『華城連続殺人事件』を元にしてはいますが、この映画自体はフィクション。とはいえ、連続殺人事件で、犯人がつかまらず時効を迎えたところは実際の事件と同じ。なのでやりきれない気持ちになりますが、だからこそ引き込まれるというのもあります。

ミステリー要素だけでも楽しめますが、何よりも恐怖感がヤバいです。犯人が分からないっていうのももちろん怖さの一つだけど、田舎の刑事が無理やり犯人を作り出そうとしていることも恐怖だし、そうこうしているうちに被害者が増えていくのも恐怖。そして、事件が起こる日の特徴もこわければ、ラストシーンも怖い。タイトルが『殺人の追憶』になっていることからわかると思いますが、ラストシーンはテユン刑事が過去解決できなかった事件を思っているシーンになってます。何が怖いのかは見てのお楽しみ…!

韓国映画(サスペンス)の中でベスト5に選ぶ映画の1本です。

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