【さくっと読める短編2本】ウォーク・イン・クローゼット/綿矢りさ(講談社)

終電で帰宅するも、旦那さんがおらず…。待ってる間に、例のごとく足がつって(いつも呼吸できなくなるくらいの痛みに悶絶します)結局2:30就寝。二日酔いで起きれず、目が覚めたら11時でした!そんな休日の始まり。

ウォーク・イン・クローゼット

ウォーク・イン・クローゼット

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○あらすじ

「ウォーク・イン・クローゼット」

28歳OLの早希は、つまらないと言いながらもそれなりに一生懸命働き、自分の着たい服ではなく会う相手にどう見られたいかで洋服を選ぶ普通の女の子。彼氏はなく、出会うオトコと良い感じになるも、遊ばれているだけだということに気付かされ落ち込む日々。かつて片思いしていたユーヤとは、そんな恋愛話ができる良い友達関係になっていた。

タレントのだりあが親友だと知ったユーヤに頼まれ、3人でライブに行き、その帰りにだりあがマスコミらしき車につけられているのに気付く。

 

「いなか、の、すとーかー」

テレビで密着取材された影響で注目の陶芸家となった石居透は、東京の美大を卒業したあと、郷里に工房を持っていた。新しい仕事の依頼が殺到し、順調な生活を送っていたある日、東京でストーカーされていた砂原という女が工房にあらわれ…。

 

○感想

28歳のさきちゃんなんて、私じゃないかと思って読んだウォーク・イン・クローゼット。不倫相手にさせられそうになったり、合コンで出会った男に惹かれ、体だけの関係になりそうになったり、アラサー女子あるあるも盛り込まれてて面白い。男ウケファッションに命かけてるのに、週末はその洋服たちの洗濯で1日が過ぎたりと、地味な面もいじらしかったです。洋服を懸け橋にした、友情の話っていうのが一番近いところなのかな。

いなか、の、すとーかーは、どうなっちゃうんだろうと思いながら読みました。とはいえ、綿矢りささんの作品でとんでもないことにはならないだろうという安心感も。やはり、とんでもなくはならなかった。ストーカーって、精神的に追い込まれるおどろおどろしい存在的なイメージあるから、それでいくとちょっと描写はゆるいのかな。でも、女にストーカーされてる男の話だからね。やっぱり、男の人ってあんまり危機感ないんだろうなっていうのがリアルでした。そして、有名になることで周囲が応援してくれるばかりではないっていうことも思い知らされる物語です。

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