【企業小説&ミステリー】七つの会議/池井戸潤(日本経済新聞出版社)

久しぶりにこの方の本を読破。これは企業小説というよりも…ミステリーかな?

七つの会議/池井戸潤(日本経済新聞出版社)

七つの会議

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〇あらすじ

営業二課課長の原島万二は、自分が普通で名前の通り『万年二番手』のポジションから抜け出せないことを自覚していた。営業部長の北川から営業の定例会議で数字が目標に届かなかったことをどなられ、それに耐える日々。

そんなある日、定例会議では必ず数字を達成し讃えられていた営業一課のエリート課長・坂戸が、営業一課係長の八角にパワハラで訴えられた。成績抜群の坂戸が、会議で居眠りばかりしてろくに営業にも出かけない八角を叱責するシーンは誰もが目撃していたが、それはパワハラと呼べるレベルのものではなかった。しかし、パワハラ委員会・役員会で坂戸の人事部付けが決定した。そして、原島は営業一課課長の後任となるのだった。

後任として仕事を引き継ぐ以上、八角と坂戸の間に何があったのか「知る権利がある」と考えた原島は、着任後に八角から事情を聞こうとするが…。

 

〇感想

第一話~第八話までに分かれていて、それぞれの章で語り手が変わります。なので、第二話になったときに一瞬「ん?誰、この人?」と思いますが、語り手が変わるだけで『なぜエリート課長・坂戸が八角に対するパワハラで課長を下ろされたのか』という一つの謎の追求は継続。色々な人の視点で物語は進んでいき、その中で謎に関する事実が少しずつわかってくる構造になっています。

企業小説ではなくミステリーかな?と言いましたが、よくある会社内での風習やサラリーマンならではの葛藤なども描かれているので謎解き部分以外でも楽しめます。

そろそろ、半沢直樹シリーズもまとめなくちゃ!

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