★忘れたくない恋をした★24 雄輔の恋(後編) ③ 俺が打たれ弱かったのか、夏海に対して持っていた感情がまだそこまで深くなかったのか、理由ははっきりとはしないけれど、とにかく俺が何かしらのダメージを受けたことに間違いはなかった。 ただ、その場で帰ったにしろ、後からもらったメールを返すこともしなかった…
★忘れたくない恋をした★22 雄輔の恋(後編) ① 終電が終わったばかりの駅は、タクシー待ちの人であふれかえっていた。少しの間、隣の駅まで歩いてみるか悩んだが、冒険するよりもその場で待つ方が賢明に思え、そうすることに決めた。真夏の夜は、立ち止まっていても、全然涼しくならなかった。 その場で40分近く…
★忘れたくない恋をした★19 「友達を好きな男の子」麗菜の恋、中学3年生 ② あたしは、割と冷静に自分を客観視できるタイプの人間だった。どれくらいテニスができなくて、それでも勉強ならやればこれくらいはできて、男の子の友達はたくさんいたけど、あたしを好きになってくれる子はほとんどいなくて。女の子の友達…
★忘れたくない恋をした★18 「友達を好きな男の子」麗菜の恋、中学3年生 ① 中学生になって、テニス部に入部した。先輩たちの可愛いスコート姿に憧れて、クラスが一緒になった小学校からの仲間と一緒に入部を決めた。 実際は、新入生の見学時に合わせてスコートを履いていただけで、普段の練習は学校制定のジャージ…