マンション在住時に譲渡で自動車を取得したら、名義変更・自動車保険でやるべきことのまとめ
先日、義両親から自動車を譲り受けました。これまで売買以外で自動車を持ったことがなかったので、手続きについててんやわんや…。せっかくなので、譲渡で自動車を取得したときにしなければいけないことについてまとめておこうと思います。
自動車譲渡時にやらなければいけないこと
人から車を譲渡される場合、やらなければいけないことは下記の7つにわけられます。
①任意保険に加入
②駐車場賃貸契約開始
③自動車の譲受・旧所有者の書類を回収
④自動車保管場所証明書(車庫証明書)申請
⑤管轄運輸局で名義変更
⑥自賠責保険の名義変更
⑦任意保険に車検証コピー提出
このあと、1つずつ詳しく説明していきます。
①任意保険加入に加入
任意保険とは?
自動車保険は、万が一事故があった時のために必要なもので、「自賠責保険」「任意保険」の2種類があります。自賠責保険は「強制保険」と呼ばれ、車を持てば自動的に加入するもので、加入していない車は車検に通りません。一方の任意保険は言葉の通り、任意で加入すれば良い保険なので、入っていなくても自動車の運転ができなくなることはありません。詳しく言えば、自賠責で補償されるのは「事故の相手方」であり、自分が事故にあっても自賠責保険から保険金が出ることはないのです。
上記のような特徴から、自賠責保険は「車」そのものにかかっています。ですから、譲渡で車を取得する際に「新規で自賠責に加入する」必要はありません。(既に前所有者が自賠責保険に入っているため、名義変更して継続すれば良い)
任意保険は強制ではありませんが、自分の体への被害・車への被害・自賠責だけで補えない相手への補償などを考えれば、自分にあった保障のものを追加しておくのが一般的です。
種類はかなり豊富なので、まずは必要補償を選択して安い保険会社を探しましょう。ネットでできる「一括見積もり」がらくちんです。私はこれで見積もり出しましたが、高いところと安いところで年間3万以上の差が出ました。
ちなみに見積もりの際に、車の情報が必要になるので前所有者の加入している任意保険のコピーや控えを見せてもらうとスムーズにできます。
任意保険の加入方法
見積もりをとって保険会社を決めたら、保険会社とやり取りをして車を譲渡される日までに保険契約を開始しておきます。保険は契約完了とともに開始となりますので、開始したい日までに保険料の払い込みが必須です。振込などだと着金に時差があるので、余裕を持って契約する必要があります。
ですから、車の譲渡が決まったら一番最初にやっておくべきなのがこの「任意保険の加入」です。
②駐車場賃貸契約開始
マンションや駐車場のない家に住んでいる場合、駐車場の確保が必要になります。(一軒家に住んでいて、自分の敷地内に車を停めるスペースがある人はとばして問題ありません)車を前所有者から譲り受けてくる前に、駐車場賃貸契約を結んでおきましょう。
我が家は、分譲マンションで敷地内に駐車場が確保されています。とはいえ、全戸分あるわけではないので、まずは空きを確認しました。たまたま空きがあったので、空いている駐車場の大きさ…横幅・奥行き・高さ(平置きでなく、機械式の場合)を聞き、所有する車が停められる大きさかを確認します。車の大きさは、車検証に記載されているので、前所有者に教えてもらうとすぐにわかります。大きさが問題ないようであれば、駐車場の賃貸契約を開始します。開始日は基本応相談なはずなので、車を譲り受けてくる日に設定しておくと良いと思います。
駐車場賃貸契約方法
マンションであれば、マンションの管理組合が駐車場管理をしているはずです。管理人さんなどに「駐車場を借りたい」と伝えれば、必要書類を用意してくれますので書類に記入し、使用料金の支払いを済ませておきましょう。
駐車場賃貸契約書の控え(もしくはコピー)は今後必要になるので、必ず手元に置いておきます。別途鍵などが必要であれば、こちらも開始日までにもらっておきましょう。
③自動車の譲受・旧所有者の書類を回収
車の譲受日が決まったら、その日までに前所有者に準備しておいてほしい書類を依頼しておきます。前所有者の必要書類は、下記4点です。
譲渡証明書
…言葉の通り、車を譲渡したことを証明する書類。こちらを印刷し、必要事項を記載してもらう。書き方の見本は、こちら。
※必ず前所有者の実印(印鑑証明書と同じもの)の押印を忘れずに。
委任状
…前所有者不在で譲渡を完了させるために必要な書類。こちらを印刷し、必要事項を記載してもらう。書き方の見本は、こちら。
※必ず前所有者の実印(印鑑証明書と同じもの)の押印を忘れずに。
印鑑証明書
…前所有者本人の印鑑証明書が必要になるので、市役所等で準備してもらう。(発行手数料、約300円前後)
自動車検査証(通称:車検証)
…前所有者と車の情報が書いてある車検証。原本が必要。
自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険の加入証明書)
…前述したように、自賠責保険は自動車そのものに付帯している保険のため、任意保険と違って「前所有者が任意保険を解約&新所有者が新たに任意保険に加入」ではなく、名義変更して同じ自賠責保険を継続させる必要があります。そのため、原本で自賠責証明書をもらい、後から名義変更手続きをすることになります。
④自動車保管場所証明書(車庫証明書)申請
自動車の名義を前所有者から新所有者に移転する場合に、「自動車保管場所証明書(車庫証明書)」というものが必要になります。その申請方法は、下記の通りです。
申請に必要な書類
自動車保管場所証明申請書
保管場所標章交付申請書
※自動車保管場所証明申請書と保管場所標章交付申請書は、警察署窓口で受け取ってその場で記載すると2枚一組の複写式になっているので楽かもしれません。
保管場所の使用権原を疎明する書類「自認書」または「保管場所使用承諾書」
…自分の所有地に停める場合(一軒家に住む人など)は、「自認書」を印刷し、記入例を見本に記載。
マンションの駐車場や外部の契約駐車場などに停める人は、「保管場所使用承諾書」を印刷し、記入例を見本に記載。ちなみにマンションの管理組合が駐車場を管理している場合は、印刷した保管場所使用承諾書を持って管理組合などに依頼する必要があります。駐車場契約時の契約書などを持って、依頼すると良いでしょう。
保管場所の所在図・配置図
左側の「所在図記載例」は、自宅と車庫の位置がわかるように。マンション内の駐車場なら、マンション付近の地図があれば問題ありません。手書きする必要もないので、ネットから自宅付近の地図を印刷して持って行くのでOKです。
右側の「配置図記載例」は、車場の中の細かい位置が必要になりますので、マンションに住んでいる人なら、管理人などから駐車場の詳細地図をもらって、自分の停めるスペースをマーキングして提出すればOKです。
使用の本拠の位置が確認できるもの
…車の所有者の拠点なので、個人であれば実際に居住している場所の証明です。つまり、電気・ガス等の公共料金の領収書、消印のある郵便物、運転免許証、自動車検査証(軽自動車に限る)など。新所有者が申請する場合は、運転免許証を携帯すればOKです。新所有者の同居家族などが行く場合は、新所有者本人の運転免許証のコピーなどを持って行けばOKです。
申請方法
1.保管場所(車庫)の所在地を管轄する警察署を調べ、受付時間内に上記書類と申請手数料2,100円を交通課「車庫証明窓口」に提出する。書類に間違いがあった場合、印鑑が必要になるので一緒に持って行く。
2.申請から3~7日後、申請時に払った申請手数料の領収証書と印鑑、標章交付手数料の500円を持って、再度管轄警察署を訪ねる。これで自動車保管場所証明書(車庫証明書)が手に入る。
⑤管轄運輸局で名義変更
自動車保管場所証明書(車庫証明書)が手に入ったら、いよいよ車の名義変更が可能になります。管轄運輸局を調べ、名義変更したい車に乗って運輸局に行きましょう。
申請に必要な書類
・譲渡証明書(③で用意したもの)
・委任状(③で用意したもの)
・印鑑証明書(③で用意したものと、自分の印鑑証明書)
・車検証(③で用意したもの)
・車庫証明書(④で用意したもの)
・手数料納付書(運輸局でもらえる)
・自動車税・自動車取得税申告書(運輸局でもらえる)
・申請書(運輸局でもらえる)
申請方法
1.管轄の運輸局を調べ、受付時間内に上記書類と印鑑を持って車で行く。
2.受付で「移転登録」の旨を伝え、検査登録印紙500円を払う。必要な書類を渡されるので、記入して名義変更受付に申請書を提出する。
3.申請書の受理後、自動車税・自動車取得税申告書を提出する。
4.受理後、現在の自動車登録番号標(ナンバープレート)を外し返納作業を行う。
※必要工具は現地に置いてありますので、借りればOK。やり方も教えてもらえます。
5.ナンバープレートを返納し、新しいナンバープレートの交付手数料1,440円を支払う。
6.新ナンバープレートをつけたあと待機していると、係員がやってきてプレート・型番等の確認を行ってくれる。その後、ナンバープレートに封をし、車検証を返却される。
到着から封まで40分でした。待ち時間なくスムーズに行ってこの時間なので、混んでるときに行けばもっと時間がかかると思います。
⑥自賠責保険の名義変更
車の名義変更が終わり、新所有者の情報になった新車検証が手に入ったら、車検証にある保険会社に連絡をして自賠責保険の名義変更をします。
自賠責保険の名義変更方法
来店版
管轄の保険会社の支社などに受付時間内に車検証と自賠責証明書と印鑑を持って来店。必要書類に記載して手続きを待てば、その場で完了し、新しい自賠責証明書がもらえます。
郵送版
保険会社は平日しか対応していないので、会社などで来店できない場合は郵送でも可能です。管轄の保険会社に電話連絡し、必要書類を送ってもらいます。
書類が届いたら、書類に記載し自賠責証明書の原本と車検証のコピーを送ります。注意しなければいけないのは、その場合自賠責証明書の原本が手元になくなるので、車を運転できないこと。郵送の場合1週間~10日ほどかかるので、1週間~10日ほど車に乗らない日を狙って郵送すると良いです。
⑦任意保険に車検証コピー提出
⑥と⑦はどちらが先でも同時でも構いません。任意保険で加入した保険会社に新車検証のコピーを提出しましょう。加入時に説明があるはずなので、確認しておき、おそらく封筒を渡されていると思うので、そこにコピーを入れて郵送すれば完了です。
車検証だけ遅れて提出になりますが、保険はしっかりと開始日に有効になっているので安心してください。
まとめ
終わってみると一連の作業は大したことがないのですが、初めて自分ですべてを行う場合はかなり戸惑います。理由は、必要書類が多いのと管轄の警察署・運輸局などが自宅からなかなか遠いこと。そして、平日しか空いていないこと。
平日に動ける日が少ない方は、事前にスケジュールをしっかり組み込んでおかないと、全てが完了するのにものすごい時間がかかってしまいますので注意しましょう。
また、前所有者と自宅の距離が離れている場合は、一度に書類やりとりができるように、譲渡日前に必要書類を伝えて用意漏れがないようにするのが大切です。
我が家の譲渡スケジュール
参考までに、我が家の譲渡スケジュールを記載しておきます。
任意保険加入日 2017.4.11(火)
駐車場賃貸契約開始 2017.4.16(日) ※駐車場を探し始めたのが4月の頭で、9日頃に契約締結済
自動車の譲受・旧所有者の書類を回収 2017.4.16(日)
自動車保管場所証明書(車庫証明書)申請 2017.4.21(金) ※5月1日に証明書を受け取ったあと運輸局へ
管轄運輸局で名義変更 2017.5.1(月)
自賠責保険の名義変更 2017.5.8(月)郵送~2017.5.14(日)完了
任意保険に車検証コピー提出 2017.5.2(火)郵送~2017.5.8(月)完了通知