【32歳、おひとりさま満喫中独女の等身大の姿】私をくいとめて/綿矢りさ(朝日新聞出版)
綿矢りささんの最新作。大学のとき、サークルの後輩が綿矢さんと面識があって「普通に可愛くて面白い人」って言ってたのをふと思い出す。
私をくいとめて/綿矢りさ(朝日新聞出版)
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〇あらすじ
黒田みつ子、32歳。「おひとりさま」で過ごすことに抵抗もなく、むしろそんな「おひとりさま」の休日を思いっきり楽しむ会社員。友達も少なく、社内でつるんでいるのは、イケメンで性格と服装がとんでもないカーターこと・片桐に執着する38歳の先輩・ノゾミさんくらい。趣味は、脳内にいる「A」との会話。何か困ったことがあったり相談事があれば、Aに語り掛け、その都度的確なアドバイスをもらって過ごしている。数年前に失敗した恋愛をAとともに引きずり、近所に住む取引先営業の多田くんに月1~2度ご飯を作ってあげるだけの関係から先に進めない。
〇感想
ブログタイトルにも書いたけど、32歳でおひとりさまを楽しむ独女の等身大の姿なのかな、と思って読みました。妹が結婚していても気にならない、彼氏がいなくても友達がいなくても一人でいることが楽しいから気にならない、それでもちょっと違うことが起こると気合が入ることもある、でもあまりにもそれが続くと疲れるし、ある程度の人とのかかわりが深くなりすぎるのも怖い…プライベートでも仕事関係でも、なかなかこういう女性には出会わないから実際にそうなのかはわからないけど、きっとそうなんだろうなと思えたので面白かったです。
ただ、Amazonテビューにもあったけど表紙の絵と中身があんまり一致してない気が…。イラストは可愛いけど、なんだか本の内容と本の表紙が全然違う方向を見てて、ジャケ買い?カバー買い?した人は「え?」ってなるだろうし、綿矢りささんの本だから読んでみようと思った人も表紙見て「え?」ってなるような…。