【女探偵・葉村晶シリーズ1作目】プレゼント/若竹七海(中央公論社)

若竹七海氏の葉村晶シリーズ、ようやく1作目を。

プレゼント/若竹七海(中央公論社)

プレゼント (中公文庫)

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〇あらすじ

海の底 葉村晶

「このシミを落としてほしい」清掃会社のフリーター・葉室晶は、森下出版の遠藤貞男に呼び出され、ホテルへ向かった。あくまで仕事はシミを落とすだけ。きれいに落とせば、今後の仕事を面倒見ても良いと言われるが、晶はシミの意味と部屋にいたはずのハードボイルド作家・赤月武市が行方不明になっていることが気になって…。

 

冬物語 小林舜太郎

長年の親友・吉本惇を山奥の自宅へ呼び寄せた。一年前の出来事をどう思っているのか聞くために。

 

ロバの耳 葉室晶

王様の耳はロバの耳社で働き出した葉室晶は、仕事仲間・橋本十一郎の自殺に遭遇する。飛び降りるところを目撃した者もいて自殺に間違いなかったが、自殺者は直近で2人目だった。そして、ある日の仕事終わり、晶は十一郎の娘・橋本みづきに「父のことで聴きたいことがある」と声をかけられる。

 

殺人工作 小林舜太郎

塩川春美と片倉忠が片倉邸の浴槽の中で仲良く死んでいるところが発見された。不倫の末の無理心中のように見え、2人を恐喝していた男・鬼頭丈二を調べていたが、取り調べを恐れて逃げ出した鬼頭は通りかかったダンプカーに跳ね飛ばされて死亡した。

 

あんたのせいよ 葉室晶

学生時代、恋人・田沼貞二を奪った女・南佳代子から「今日の22時、ハンドレッドサウザンドに来てくれ。来ないと、貞二がどうなるかわからない」と連絡を受ける。約束の時間、新宿の飲み屋で過ごした晶は、翌朝警察から「三瓶美穂が殺された。昨晩22時はどこで何をしていたか」と問い詰められる。

 

プレゼント 小林舜太郎

佐伯里梨が殺されたあの日から1年。里梨の夫・佐伯英夫は、あの日、里梨の部屋に来ていたメンバー全員を集めて、もう一度事件を推理し直したい、そう言った。

 

再生 葉室晶

晶の働く調査会社に所長・長谷川の友人で小説家の斉藤俊哉がやってきた。彼は言う。「たまたま撮影していたビデオに殺人の証拠が映っていた。男に襲われるおばあさんの姿が。しかし、逮捕されたのは若い女性だった」

 

トラブル・メイカー 晶&小林

山道脇で他殺体が見つかった。その若い女性は、セーターの下のシャツの胸ポケットに「葉室晶」とサインしたクレジットカードを持っていた。晶は、探偵事務所をやめたあと、生沢努と名乗る男から「妻を尾行してほしい」と言われていた。

 

 

〇感想

26歳、フリーター。のちの大人気、女探偵・葉室晶シリーズの晶がまだ20代の若かりし頃のデビュー作。今更ながら読みました。私は30〜40の晶から知ってるので、急に若い頃の彼女が出てきて不思議な感じ!でも、ようやくバックグラウンドを知れた嬉しさもあり。スピンオフみたいだったなー。こういう順番での読み方、あるかも。
探偵になる前からこんなにいろんな事件に関わってたのかと、変わらず楽しく読みました。このシリーズ、終わってほしくないなぁ。まだ、最新作読んでないので、次はこれを。

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