【4年ぶりの書き下ろし長編作品】騎士団長殺し/村上春樹(新潮社)

第1部「顕れるイデア編」と第2部「遷ろうメタファー編」からなる村上春樹先生の長編作品です。

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編 

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

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〇あらすじ

結婚して6年。特に不満なく暮らしていた「私」は、急に妻・柚から離婚してほしいと言われる。他に付き合っている男がいることを謝罪され、自分が家を出て行く、離婚したあとも友達でいてほしいと言う妻に何と返事をしたら良いのかわからないまま、わたしはその日中に荷物をまとめて家を出ることを決意した。少ない荷物を愛車に乗せ、東北方面へとあてもなく車を走らせる生活に。肖像画専門の仕事もやめ、しばらく貯金を切り崩しながら生活していたが、一か月半以上車を運転し続ける生活を続けたところで東京に戻ろうと決意する。そこで、少ない友人の一人・雨田政彦に電話して状況を伝えた。すると、画家の父・雨田具彦が使用していた小田原の一軒家に留守番程度に住まないかと誘われる。そして、小田原の一軒家に住み、バイトがてら絵画教室の講師をしながら生活をすることになる。

 

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編 ※ネタバレ注意

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

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〇あらすじ

近所に住んでいる免色渉から肖像画の依頼を受けて以来、様々なことが周囲で起こるようになる。絵画教室の生徒であった秋川まりえの肖像画を書くことになったわたしは、日曜日の午前中に彼女と彼女の叔母・秋川笙子をスタジオに招いていた。そして、人間関係が複雑になってきた頃、秋川まりえが行方不明になる…。

 

〇感想

さて、「良い」「悪い」の評価はいつも通り割れるようですが、個人的な感想としては、かなり「村上春樹色高い」と感じました。現実世界の話にファンタジー世界が混ざり込み、複数の女性との関係が詳細に記させる。謎めいた少女が出てきて、登場人物みんなが抑揚のない話し方をする…といった感じ。その中でも、かなり理解しやすい話かな、と。歴史や絵画の話もたくさん出てきて、おなかいっぱいです。

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