【官能小説というより、時代物の純愛物語】花宵道中/宮木あや子(新潮社)
2016年5月27日
2016年9月9日
おはようございます!母の誕生日なので、ランチに行ってきます。にしても、大雨~
花宵道中/宮木あや子(新潮社)
価格:637円 |
○あらすじ
『人を愛する』ことを知らない、忘れた、捨てた吉原遊女たちの純愛物語。
○感想
多分、雑誌で紹介されてるのをメモってて読んだんだと思うんだけど、前情報なく手にして、開いてビックリ。人生初の官能小説は、時代物でした。
だけど…これは、官能小説というよりも純愛の時代小説。なんというか、描写、ストーリー、全てが美しくてひきこまれました。あぁ、これが吉原か。これが、純愛か。これが、官能か。愛を知らないって、こういうことをいうんだ…っていう驚きの連続。その全ての物語で涙が出ました。(短編小説)愛することがなかったから、一人で強く生きていられた。だからこそ、愛するもの・守りたいものが生まれたとき、それができないばかりに一人で生きていくことをやめる選択肢をとる女性もいる。そして、その生き方をまだ理解できない女性もいる…。弟を恋しく思ったり、先輩遊女を好きになってしまったり、自由な恋愛ができるっていう幸せをかみしめることのできる物語です。
切ないエピソードばかりなんだけど、それでも読み終えると心がほかほかになってる不思議な感覚で、一気に読み終えました。宮木あや子先生、他の本も読ませていただきます!