【女性は気を悪くするけど読んでおいた方が良い】ぼくは愛を証明しようと思う。/藤沢数希(幻冬舎)
かなり話題になった本をいまさらレビュー。
ぼくは愛を証明しようと思う。/藤沢数希(幻冬舎)
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〇あらすじ
主人公の27歳・渡辺正樹は、誠実でまじめなことが取り柄。彼女のケータイに浮気の形跡があっても上手に問い詰められず、高級プレゼントを渡したとたんに連絡がつかなくなったりと、恋愛では良い思いをしたことがない。
そんなある日、仕事の知人がバーでナンパをしかけ一瞬で女性たちを虜にする場面を目撃する。「モテたい」その一心から、彼「恋愛工学」のマスターとともに真実の愛を探す冒険に旅立つ。
〇感想
「恋も愛もすべてはテクノロジーが勝利する」と話題になった「恋愛工学」。話題になったがゆえに、評価も「最高」と「最悪」の二極化した本です。
まぁ、女性が読んだら気を悪くするのは当然かも。でも、女性は「こういうオトコもしっかり存在する」ことを理解して、それを判断する能力・対応する力を身に着けておいた方が絶対良いかと。こういうオトコは本の中だけじゃなくリアルに存在するし、本だからボカされてるけど現実のオトコはもっとすごいことしてるし、そしてそれに見事にハマってしまう女性も数多く見てきてる。だったら女性は自分を守るためにも読んでおくべき。
男性読者としては、まずはこれをすべて真に受けて実践してみるのが一番。物語と現実で何が違うのか、全てが正しいわけじゃないのを体を持って実感した方が早い。場数踏まずに実践したら失敗して修羅場見ることも少なくないだろうし、下手したら訴えられるし、そういう痛い目も見て「やるべきこと」「手を出さない方が良いこと」を決めれば良いかと。人によってうまくいくものといかないものもあるし、これはこの本が悪いわけじゃなくて、解釈する人間の問題なので。
まずは、「物語」として楽しむのか、「恋愛ハウツー本」として読み込むのかどちらかに決め込まなくても良いと思います。物語として読んだら「は?」って思うことも、「恋愛ハウツー本」として読んだら「なるほど」になるし、「恋愛ハウツー本」として読んだら「嘘でしょ笑」ってなることも、「物語」としたら「そうなったら面白いよね」って思えます。あくまでエンタメなんだから、もっとみんなさくっと読んでみたら良いんじゃないかな。個人的には、こんな風にナンパ本を日本版「ザ・ゲーム」みたいにまとめて売り出した作者にアッパレ。さすがです。