【24歳で読みたかった】11センチのピンヒール/LiLy(小学館)
2018年4月15日
2020年6月14日
以前、仕事で「この本読んでみたら?」と言われたことがあり、すごく遅くなりましたが読んでみました。
11センチのピンヒール/LiLy(小学館)
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〇あらすじ
リコ、24歳の春。東京でアパレルの仕事をして6年になる。友達のサヤカは、ずっと目指していたネイル検定に合格。大学院生の真弓、六本木のクラブホステスの華、化粧品メーカーのB.A.の佳美…。充実している友達に「私も仕事楽しいし順調!」と嘘を重ねるのが辛くなって「明日も早いから」と渋谷のカフェをあとにしたリコは、青春中の新大学生の勢いにうんざりする。「私だって、6年前は…」と落ち込みながら向かった大混雑の渋谷駅の改札前。「お姉さん、100円貸してくれませんか?」と声をかけてきたのは男子高校生だった。
〇感想
プライドを守るためにつく小さな嘘。その嘘を守るためにまた嘘をついてしまう。カッコ良い女でいるために始めた嘘だったのに、結果的に自分で自分の首をしめることに。11センチのヒールのように、心がぽきっと折れそうな、たぶん『イマドキ』な女の子・リコちゃんが主人公です。とはいえ、今はこういう女の子はあんまり『イマドキ』じゃないかなぁ。2007年にケータイ小説として生まれた物語で、当時っぽいなぁと思う描写がたくさんありました。
恋愛エッセイを書いていると、どうしても『世代』を追いかけることになるので、なんだか懐かしい雰囲気を感じた本。24歳のときに読んでみたかった。LiLyさん、今どんな活動してるんだろう。今の著作を読んでみたいなぁ。