【学生~新入社員にオススメの「お金」の教科書】働く君に伝えたい「お金」の教養/出口治明(ポプラ社)
もう4年前?に一度仕事でご一緒させていただいてから、出口さんの本は色々読ませていただいてます。今回は、「お金」がテーマの本を。
働く君に伝えたい「お金」の教養/出口治明(ポプラ社)
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〇あらすじ
第1講 「知る」編 ~なぜ、お金には不安ばかりがつきまとうのか?
経済成長が右肩上がりだったことの方が歴史的にイレギュラーである。
政府が国債を発行し続けられる限り、年金制度は破たんしない。
政府の大原則は、「給付が負担」が大原則であり、みんなで負担しない限り給付されない。
第2講 「使う」編 ~幸福かどうかを決めるのは貯蓄額ではない
貯蓄や節約よりも「使う」ことが大事。お金は使ってこそ、価値がある。同じお金で同じ経験をするなら、若いときに使う方がいい経験になる。お金を使うルールは「楽しい」かどうか。
お金には、財布(日常で使うお金)・投資(なくなってもいいお金)・すぐに引き出せる預金(流動性の高いお金)の「財産三分法」で管理する。
倹約は、「賢約」。調査・比較の上で選択するのはケチではない。正しいお金の使い方。
第3講 「貯める」編 ~不安は貯めることへの執着から生まれる
前提:「〇円貯める」ことよりも、「毎月お金が入ってくること」の方が大事。
貯蓄は、万が一に備えるセーフティネット。
貯蓄のコツ:期限と貯める額を決めたら使わない。
保険は保険、貯蓄は貯蓄と分けて考える。(保険と貯蓄の性質を理解する)保険に入るのなら、20代なら働けなくなることが最大のリスクだから「就業不能保険」に入るのがオススメ。
親の介護費用を備えるよりも、元気でいてもらう方法を考える。親からの相続はあてにしない。
第4講 「殖やす」編 ~希望は長期投資から育まれる
投資はリスクを分散し、成長性のあるものに長期投資してじっくり育てるものなので、20代からコツコツ始めること。一番の成長性があるものは「自分」なので、積極的に自己投資をする。
投資初心者は、投資信託がオススメ。毎月一定額買っていく「ドル・コスト平均法」が良い。株に手を出すなら、自分が応援したい企業に。
第5講 「稼ぐ」編 ~働き続けるからこそ自由になれる
日本は今後、800万人規模の労働力不足に陥る。したがって、「リストラされるかも」などの心配は無用。企業を選ばなければ、働き口に関して若者はどう考えても安泰。
ブラック企業にいるのなら、いますぐ逃げ出してスキルを磨くこと。
今後「定年制」「年功序列制」は廃止傾向にあり、実力主義に向かう。そのため、「正社員」のうまみも減る。
お金を稼ぐことは、「自由」という人生の選択権を手にすることに等しい。
選挙に行き、意思表示をしよう。今後の自分たちにとって大切な政府を作り出すのが自分たちであるように。
〇感想
お金に関する本はこれまでにもかなり読んできましたが、その中でも本当に初心者向けに丁寧に書かれていて感動しました。「これはわかるよね」とか「なんとなくわかってること」をボカさずに、きちんと説明されてる本って少ないんですよね。だからこそ、わりと分厚い本になっていますが、目次を見て「これ、他の本ではわからなかったな」と思う部分だけ読むのもオススメです。
比較するならば、ファイナンシャルプランナーの方なんかがが言う「お金の使い方」よりも、この本の「お金の使い方」の方が楽しくてシンプルでわかりやすいかな、と思いました。