【9回目にして受賞!江戸川乱歩賞受賞作品】闇に香る嘘/下村敦史(講談社)
2015年12月9日
2016年9月9日
さて、今夜も本の紹介です。
闇に香る嘘/下村敦史(講談社)
価格:1,674円 |
◯あらすじ
幼少期の栄養不足が原因で、48歳で失明した主人公。その苛立ちを妻や娘に八つ当たりしたせいで見放され、現在は一人で暮らしていた。ある日、疎遠になっていた娘から、腎臓の悪い孫娘を助けてほしいと頼まれる。適合検査を受けるも非適合と判断され、仕方なく離れて暮らす兄に適合検査の依頼をしに行くことに。
しかし、理由も言わず頑なに検査を拒否する兄に違和感を覚え始める。兄は中国残留孤児で、帰国時にDNA検査は受けていない。そして、自分は既に失明していたために兄の顔を確認していない…本当に、この”兄”は、自分の兄なのか?
ひっそりと兄の正体を確認するべく動き出した主人公に、見えない何者かに命を脅かされることが起こったり、見知らぬ人間から電話がかかってくるようになる。その矢先、事実を知っているであろう実の母が死去し…。
◯感想
江戸川乱歩賞受賞作品です。9回目の応募での受賞とのことで、作品に対する著者の熱い想いが感じられます。かなりひいきめあるのは、やっぱり名字が同じだからです笑 世の中の下村さんが活躍してくれると嬉しい笑 あ、感想になってなかった!
目が見えない方の苦しみは私には分からないけど、本で主人公が語る苦労を読んでいるだけで息が苦しくなりました。レビュー見てると、途中で結末わかったって方も少なくないけど、私はオチわかるまでこんがらがってたよ笑 目の見えない主人公とともに、しっかり騙されてました。
孫の病気や、主人公の盲目、中国残留孤児の問題や、戦争の記録。かなり重いテーマがぎっしりの内容だったけど、、、安心してください。ハッピーエンドです!