【江戸川乱歩賞受賞作家作品】ロスト/呉勝浩(講談社)
2016年6月3日
2016年9月9日
本紹介。昨日の流れで、これ!
ロスト/呉勝浩(講談社)
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○あらすじ
無断欠勤が続いていた村瀬梓の勤務先であるコールセンターに、誘拐犯から身代金要求の電話がかかってきた。また、同時に彼女が所属していた芸能事務所にも犯行電話が。1億円という多額の要求、100人の警察による身代金の輸送…。犯人の目的は、一体?村瀬梓の命は…?
○感想
昨日紹介した『道徳の時間』の作者の2作目。
関連:【江戸川乱歩賞受賞作品】道徳の時間/呉勝浩(講談社)
本持ったとき、「ぶあつっ…」って思ったのだけど、一気読みだった!私は、デビュー作より好き!レビューにもあるんだけど、これを受賞後に書き下ろしたなんてすごすぎる。同じ物書きとして、マジ私何やってるんだろ、みたいな気分になります。
とにかく謎の多い誘拐事件が起き、容疑者っぽい人が現れるのだけど、完璧なアリバイがあることが記載されています。次々と疑わしい人たちが現れるし、コールセンター職員や、芸能事務所の社員たち、誘拐事件に関わる警察官…ありとあらゆる人が濃いキャラクターで、目が離せず、その濃さは、彼らの過去にまで及び、もう中身がいっぱいっぱい!濃いのは前回と一緒だけど、なんとなく人間味を帯びてるのが今回かな。良いなって思える登場人物が多かったかも。
それは分からなかったー!っていう犯人像ではないのだけど、そこに行き当たるまでの展開が面白いです。これ、なんか、映像化ありそうだな。