【ドラマが苦手なら原作本がオススメ】校閲ガール/宮木あや子(KADOKAWA)
大好きな宮木あや子さんの著書。石原さとみちゃんが主演で話題になってる『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』の原作をご紹介。
校閲ガール/宮木あや子(KADOKAWA)
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〇あらすじ
校閲【こうえつ】 文書や原稿などの誤りや不備な点を調べ、検討し、訂正したり校正したりすること。「専門家のーを経る」「原稿をーする」 『大辞泉』より (本書引用)
小学生の頃から景凡社の少女雑誌とともに育ってきた河野悦子(こうのえつこ)は、オシャレが大好き。大学2年生のときに景凡社の雑誌『Lassy』に載っていたエディターズバッグに憧れてファッション雑誌の編集業務に就こうと決意する。景凡社のファッション雑誌をどれだけ愛しているかを熱弁し、女子大出身というハンデを乗り越えて見事に新卒入社を決めたのだが、配属先は「名前が似ているから」と『校閲部』に。
部長の「エリンギ」、隣の席の先輩「米岡」(見た目性別はオトコ)、調子の良い文芸編集者「貝塚」や毎日ダサいスーツで出勤する東大出の同期「藤岩」、縁故入社の受付嬢「今井」に、悦子憧れの部署で働くファッション雑誌編集の同期「森尾」などなど、愉快な仲間に囲まれてファッション雑誌編集への異動だけを目指して黙々と校閲の仕事をする悦子だった。
〇感想
ヤバい、本当に大好き宮木あや子さんの作品。前回読んだものとはてんでジャンルが違うけど、これだけ違うもの書いてるけど書くもの全部好きっていう作家さん、実は数えるほどしかいなかったりする。たいていは「これは、そんな好きじゃないな」ってなるんだよね。
さて、この本は『校閲ガール ア・ラ・モード』と『校閲ガール トルネード』という続編も出ているようなので、早速これから読破します!
関連:【官能小説というより、時代物の純愛物語】花宵道中/宮木あや子(新潮社)
ところで、私はドラマを見てないのですが、公式HP見てみたら原作の本とはかなり内容が違いそう。
おしゃれ大好き!スーパーポジティブ!河野悦子
夢のファッション誌編集者を目指し、出版社に入社。
なのに、配属されたのは…超地味~な校閲部。
しかし、地味な仕事でも真っ向勝負!!
小説の些細な点が気になっ舞台となる北海道に直行!
週刊誌が追う事件の事実を確かめに現場に潜入取材!
時には、矛盾点を作家に訴え内容を大幅に変更させる!
校閲の仕事を超えて大暴れ!
…あれ?この仕事、地味にスゴイ???
いえいえ、私がなりたいのはファッション誌編集者ですからッ!
今日もド派手ファッションという戦闘服に身を包み、校閲の仕事に立ち向かう!
仕事って、本気でやれば、超・おもしろい!
これは、夢を叶えた人にも、まだ叶えていない人にもエールを送るお仕事ドラマです。
本の悦子↓↓
校閲の仕事って…まぁ、ちょっとは面白い?でも、校閲部の人と仲良くして気に入られちゃったら異動できない!仕事だけはしっかりやって、でも生意気に過ごして、一刻も早くファッション誌編集に異動しよう。私の仕事は校閲なんだから、編集と作家との間のいざこざなら、そっちで対応しろよ、私を巻き込むな。
…この生意気な感じもかなり爽快なので、ドラマ見て「こんなにポジティブに色々頑張れないよ~」って凹んだ人は、本がオススメです。
それにしても、編集も校閲も営業も本当にすごい仕事だと思う。自分の原稿やりとりしてたときにも思ったけど、改めて「こんなに色んな人たちが関わってくださったんだな」と思ったらなんだか泣けてきた。